こんな時どうする?

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【第26回】

  • その他

    抵当権貸金

    友人に貸す100万円を確実に返してもらいたい。


Q 幼なじみの友人から、「今、お金に困っているので、100万円を貸してほしい」と言われました。幼なじみなので、何とか助けてあげたいと思っていますが、私にとって100万円は大金です。確実に返してもらうためには、どうしたらよいでしょうか?

あなたの友人が不動産を所有しているのであれば、不動産に抵当権を設定することが考えられます。

抵当権とは、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って債権の弁済を受ける権利であり、債権者と不動産の所有者との間の約定(抵当権設定契約)で成立します。

あなたが友人の不動産に抵当権を設定した後も、友人はそのまま、その不動産を使い続けることができます。そして、友人がお金を返せないときは、あなたは、不動産の競売を申し立てることができ(これを抵当権の実行といいます)、友人が他の人からお金を借りていたとしても、他の債権者に優先して、競売代金からお金を返してもらえることになります。

Q 友人自身は不動産を所有していませんが、友人の父が不動産を所有しています。友人の父が所有する不動産でも、抵当権を設定できるのですか?

可能です。そういう場合の不動産の所有者は、物上保証人と呼ばれます。

Q 抵当権は、不動産所有者との間で設定契約を締結するだけでいいですか?

いいえ、対象となる不動産について、抵当権設定登記を経由しなければなりません。

Q 友人が所有する不動産の登記を見たところ、既に抵当権が一つ設定されていました。このような場合は、どうなるのですか?

これから設定するあなたの抵当権の順位は、二番抵当権ということになりますので、たとえ抵当権が実行されても、あなたは、一番抵当権者が弁済を受けた後でなければ、弁済を受けられません。

Q 抵当権を実行するときは、どうするのですか?

裁判所に担保不動産競売を申し立てます。その際、抵当権の登記に関する登記事項証明書を提出しなければなりません。

Q 担保不動産競売を申し立てるに当たり、私が友人にお金を貸したことや、友人が期限までに返してくれなかったことも証明しなければならないのですか?

いいえ、その必要はありません。

どうしても、他人にお金を貸さなければならないというときは、しっかりとした担保を取っておくことをお勧めします。分からないことがあれば、弁護士に相談して下さい。

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